2015/06/06

インディーゲーム

インディーゲームがにわかに盛り上がりはじめてからそれなりの歳月が過ぎた。インディーゲームは星の数ほどあって、それらをすべて追いかけるには人の一生はあまりにも短い。だからといって人々がMinecraftだのTerrariaだのにうつつを抜かしている様をただ眺めているのも癪だし(Minecraftは今でも狂ったように遊んでいるが)、Goat simulatorやI am Breadでキャッキャと騒ぐのも癪だ。2015年にもなってしたり顔でLIMBOやBraidを紹介するのは、耐えられないほど馬鹿馬鹿しい。
なので、もう少しばかり周知されても良いのではないかと思われるインディーゲームを幾つか挙げてみよう。別に僕はインディーゲームに精通している人間ではないし、多少の偏りはあるだろうが、それでも多少はインディーゲームに貢献することは出来るだろう≒アフィちょっとくらい入って欲しい。

Machinarium - Amanita Design




Machinariumには個人的な思い入れがある。私はこのゲームを愛している。Botaniculaも、Samorostもプレイした。素晴らしいゲームなのは間違いない。しかし、今更紹介する必要はあるのか? これ以上何かを書くのは無駄だろう。次に行こう。

To the moon - Freebird Games


 
これも上と同じだ。極上のヒューマンドラマが詰め込まれたゲームだが、もはや何も言うまい。

Papers, Please - Lucas Pope


 
君に与えられた選択肢は二つだ。入国を許可するか、許可しないか。迅速に作業しないと君の家族は飢えと寒さで死ぬ。ただ働いて給料を稼げばいい。今更紹介する必要も無いが。

Dear Esther - The Chinese room


 
このゲームは何をするゲームなのか? 荒涼とした無人島を歩くゲームだ。時々モノローグがランダムで流れてくる。以上だ。そんなゲームの何が面白いのかだって? こういう類のゲームをアートだと言って褒めそやす連中がこの世界には一定数存在するのだ。このゲームがアートか否かは置いておいて、確かにこれをプレイし終えた後の感覚はタルコフスキーやらアンゲロプロスの映画を観終えた後のそれとよく似ている。つまり、君はDear Estherをプレイすれば、Serious Samを好むような連中を小馬鹿にすることが出来るのだ。素晴らしいことだろう?

Deadlight - Tequila Works




ゾンビがたくさんうろついてて、サバイブするのが目的のゲームだ。システムはおおよそマリオと同じ。正直よく覚えていない。

Banished -  Shining Rock Software LLC


 
のんのんびよりは好きか? ならこのゲームをプレイする義務がある。木を切り、鹿を狩り、山菜を集め、作物と家畜を育て、村を発展させていくゲームだ。村人は凍死し餓死し老死する。時々産まれたりもする。君の村にある家を見てみよう。13才の少女と20才の青年が一つ屋根の下で生活している。僕は笑顔になった。

Risk of Rain - Chucklefish



Pew Pew Pew

Tiny and Big: Grandpa's Leftovers - Black Pants Game Studio



この記事はこのゲームを紹介する為に作られたようなものだ。祖父のパンツを求めて旅をするというストーリーにケチをつける前に、まずこの素晴らしいオブジェクト破壊を体験して欲しい。道がなければ岩を切り落として作る。君が馬鹿だったら目的地に辿り着けるように石を切ることは出来ないだろう。西部劇を彷彿とさせるようなBGMをバックに巨大な岩や壁を切り落とすのは何物にも代えがたい快楽を与えてくれる。

They Bleed Pixels - Soiijy Squid Games Inc.


 
可愛い、スプラッタ、超難しい。

Long Live The Queen - Hanako Games 


 
steamの美少女ゲーム界隈は大変賑やかだ。steam初エロゲとして話題となったEverlasting Summer、HuniePop、Sakuraシリーズなどの海外産美少女ゲームだけでなく、planetarian、WORLD END ECONOMiCA、ナルキッソス、eden*、電激ストライカー、ひぐらしのなく頃になどのローカライズ版も配信されている。Go! Go! Nippon!の話はやめておこう。
さて、このLong Live The Queenはそんな中で配信された美少女育成シミュレーションゲームで、プレイヤーはお姫様を育てながら戴冠式まで生き残らせなくてはならない。プレイヤーは自由に姫をプロデュース出来る。魔法使いでもいいし、軍国主義者でもいいし、社交性の鬼でもいいし、芸術と音楽を愛する引きこもりお姫様でもいい。偏ったプレイをしていると大抵死ぬが。LLTQの政治情勢はあまりに複雑で、一箇所に肩入れすればすぐさま反発が起こる。と思いきや外国の海軍が襲来したりする。君がこのゲームの実績をフルコンプする頃には、お姫様は間違いなく50回は死ぬことになるだろう。しかし挫けてはいけない。この可愛らしいお姫様が生き残る道は必ず用意されている。まあ、戴冠式の前に彼女の結婚相手を選ばないといけないが。

Viscera Cleanup Detail - RuneStorm


このゲームを君に薦めてくる人がいたら、君はその人を信用してはいけない。少なくとも、絶対に金を貸してはいけない。今すぐ着信拒否リストに追加すべきだ。このゲームは苦行だ。Deadspaceのようなスプラッタ冒険活劇が繰り広げられた後の宇宙船で、君は清掃員として宇宙船を完璧に清掃しなくてはいけない。ゴミの一つも残してはいけない。死体を床に落とせば血が飛び散り、それをまた拭きとらなくてはならない。ただでさえ面倒な仕事だというのに、バケツを生成する装置は5回に1回は人間の腕を生成して血を撒き散らす。気が狂いそうになるような二時間を耐え、宇宙船を完璧にクリーンにして業務終了の報告をしても、君は散らかった事務室に送られるだけだ。他には何も起こらない。Escキーを押してゲームを閉じるしかない。何一つとしてエンタメ性の無いゲームだが、不思議なことに数ヶ月に一度は宇宙船を清掃したくなる。マルチプレイで友人の二時間を溝に捨てるのは良い気晴らしになる。ところで、俺の部屋はいつになったら綺麗になるんだ?

Mountain - David OReilly



山がある。四季が巡り、時折ユーモラスなアナウンスが表示され、がらくたが降ってくる。他にもキーボードでピアノが弾ける。なんて詩的で美しいゲームなのだろう。君が教養のある人間ならプレイすべきだ。きっと楽しめるに違いない。

The Westport Independent - Double Zero One Zero




このゲームはまだアルファ版がリリースされただけで、ゲームの性質上、日本語化を待たないとプレイできない人も多いはずだ。しかしこのシビれるトレーラーだけで財布を開く価値はある。楽しみに待とう。

プリンちゃんとお風呂に入ろう! - paraborica



プリンちゃんとお風呂に入れるゲームらしい。なあ、プリンちゃんって誰だ? よくわからないが、どうやら精巧なモデリングの美少女とお風呂で殴り合えるらしい。プリンちゃんはボクサーらしく、なかなか手強い。左右のゲージのバランスを保ちつつ、パイタッチと顔面殴打を交互に織り交ぜてライフを削っていくと、プリンちゃんはかわいらしい悲鳴を上げながら浴槽から逃げ出そうとする。すかさず右フックを浴びせる。プリンちゃんは足を滑らせて浴槽に頭をぶつけて死んだ。なるほど、良いゲームだ。