2016/01/07

Yuri on Steam

 現在Steamで配信されている百合ノベルゲームをご紹介致します。
 なお、百合の定義は極めて曖昧なのでこれも百合だろミソッカスといったご意見がありましたら@hiekiまでリプライを頂ければ個別に判断した後に追加したいと思います。

 多分発売日順。





 日本語版アリ、¥198。
 中国発のノベルゲーム。
 個人的には性交渉にまで及ぶとそれは百合ではなくただのレズビアンだ、みたいな面倒くさい感情があって(だから僕は桜Trickが駄目だった)、ビジュアルノベルというジャンルが勃興したばかりなのに百合エロゲーがひしめくSteamの中で、このShan Guiは一服の清涼剤のような存在だ。
 穏やかなピアノメインのBGMに合わせて、鍾山の鮮やかな夏の日差しに映える草木の香りに思いを馳せ、都会の生活に疲弊した女子大生が奔放に自然を謳歌する少女とのひと夏の心の交流を交わす様を読み進めるのは素晴らしい経験だ。
 ちなみに、作中でも鍾山にはWikipediaへのリンクが張られてある。『最果てのイマ』もびっくりのソリューションだ。



日本語版ナシ、¥980。
 公式配布パッチを当てるとR-18要素が解禁されることで有名なSakuraシリーズのファンタジー編。
 未プレイ。Sakuraシリーズすべてが百合というわけではなさそうなので要確認である。




 日本語版ナシ、¥598。
 Asphyxiaは仮死や窒息を意味する語らしい。タイトル通り、ヘヴィでメランコリックな物語のようだ。レズレイプなどに衝撃を受ける、とレビューしている人間もいる。興味が出てきたぞ……。



 日本語版ナシ、¥0
 公式配布パッチを当てる必要すらないフリーのR-18ノベルゲーム。
 投げやりな設定に裏打ちされた乱雑な展開は昨今のSteamノベルゲーム事情を象徴していると言っても過言ではない。




 日本語版ナシ(音声日本語版)、¥980。
 みんな大好き『その花びらにくちづけを 出会った頃の思い出に』の英語版。残念ながらR-18要素は削除されている。Manga Gamerは『屋上の百合霊さん』で初R-18発売を飾る予定なので、もしかしたらR-18要素がいずれ追加されるかもしれない。だがまあ、ひとまずアニメを観る方が先だ。



日本語版ナシ、¥980。
 Asphyxiaの開発元、ebi-himeによる作品。それなりに好評らしいが、これだけ甘ったるすぎるビジュアルのゲームをプレイできるほど我々は若くない……。



 日本語版無し、¥0。
 Asphyxiaの開発元、ebi-himeの手によるエメライン・バーンズちゃんのかなしいおはなし。
 レビューを見るに、繊細かつ美的な百合らしい。推測するに、日常的になんとなく疎外感を抱いている19世紀英国貴族の女の子が、ややボーイッシュで前向きな女の子と運命的な出会いを果たし、なんやかんや目に映る世界が輝いてくるんだけど最終的にボーイッ娘は実は幽霊でしたサヨウナラでもあなたが成仏しても私は絶対にあなたのことを忘れないわ、そんな14才の頃の哀しい思い出を胸にエメライン・バーンズは自分の人生を一歩ずつしっかりと歩んでゆくのでした…finみたいな感じだろうか。泣くわな。
 ebi-himeのライターはかなり幅広いジャンルを手掛ける人間らしく、今後の動向に注目である。



 日本語字幕ナシ(音声日本語版)、¥3980。
 2016年2月13日は歴史に名を残す日となった。Liar soft開発の『屋上の百合霊さん』の英語版が、R-18のまま配信されたのである。これまで公式配布のR-18パッチを当てることでR-18版に切り替えられるゲームは幾つかあったが、公式でR-18のゲームが配信されたのはこれが史上初となる。ユリトピアの設立に尽力したMangaGamerは、SekaiProjectの一歩先を征くこととなった(が、パッチを当てずともR-18というのであればWritten in the Skyこそがパイオニアだろう。Kindred Spirits on the Roofの偉大な点は、エロゲーがエロゲーのまま輸入されたという一点だ)。
 Steamのレビューを見るに「The first uncut 18+ visual novel is released on Steam. Welcome to the future.」「"B-But we're both girls!" 10/10」などと歓迎されている模様。



 日本語字幕ナシ、\1480。
 スキャン感溢れる線画、100000回くらい見たことのある世界観……。




 日本語版ナシ、\980。
 アメリカ南西部をキャンピングカーで放浪するAmberと、ニューメキシコの砂漠のど真ん中でヒッチハイクをしていたMarinaのロードムービー風ノベルゲーム。R-18版も存在するようだが発見しきれていない。己の力量不足を嘆いている。(追記: 準備中なのだろうか?)
 クリア後に解禁されるGoofball Modeの馬鹿馬鹿しいノリは、明らかにネット上で集まったオタクたちで開発した作品でなくては醸し出せないし、そういう意味でHighway Blossomsは多くの人に愛される作品に成長するに違いない。
ちなみに、強気な茶髪と女性らしい金髪の組み合わせってとても秘封倶楽部な感じなので、僕にとってこの作品は秘封倶楽部アメリカ編です。

8/19 追記
 なんとめでたい事に、いつの間にか18+パッチが配布されていた
 追加シーン2種類、追加CG3枚を無料で配布する度量を見せたAlienWorksに対して、ユーザーたちからは惜しみない称賛の声が挙がっている。




 日本語版アリ、価格不詳。
 国産全年齢百合ノベルゲームの英語版がSteamしても何の魅力も感じないのは僕の人格の問題だが、シリーズ的にそこそこいい点数出してるみたいなんで期待してもいいんじゃないでしょうか。




 日本語版(非Steam)アリ、\980。
 京都(Kyoto!)を舞台にした和風伝奇モノ。有料R-18パッチアリ。同人ゲームとして頒布されたものが英訳されてSteamで公開されている。トレイラー冒頭のナレーションに「向日市、長岡京市」というワードが入っている為、信頼性は高そう。

Love Ribbon


 日本語版ナシ、\980。
 一人暮らしをしながら高校に通う主人公のもとに、突如として存在すら知らなかった傍若無人な性格の妹が転がり込んでくるというお話で、もう完全にふたりのクオリアですね(そうか?)。当然のように公式でR18パッチが配布されています。

 ちなみに、当然ながらSteamで配信されてはないものの海外で制作された百合ノベルゲームはまだまだ沢山あるみたいで、Sugar’s Delightなんかがそれだ(ドイツ製!)。
 そういうものに関しては「百合ゲーム時々、他事語り」氏が包括的なまとめ記事を書いているようなのでこちらをチェックされたし。