AAA 級のタイトルが大豊作となった2023年でしたが、ド派手な舞台の裏側にも沢山良いタイトルが転がっている。いい時代です。今年もやってきましょう。
これまでのやつ
2023年1月1日 God of War
『God of War Ragnarök』が TGA で大量に賞を獲ったのを見て、間違えてひとつ古い作品を買いました。今のところ『God of War Ragnarök』の PC 版は存在しないようです。
2023年1月4日 Moon Runner
恐らく『DEATH STRANDING』に強くインスパイアされたと思われる月面探索アドベンチャーですが、ハードなプレイングを要求される割には心に残るものは何もなかったように思えます。
2023年1月4日 Aperture Desk Job
これを持っているということはつまり Steam Deck を買ったという事です。そのうちプレイすると思います。
2023年1月4日 Taiji
『The Witness』の2Dドット絵バージョンです。フラットな絵柄と元ネタそのままな世界観からチープな印象を受けがちですが、パズル自体はしっかり作り込まれているのでパズルジャンキー各位はプレイしてみても損にはならないのではないでしょうか。
2023年1月9日 Mosaique Neko Waifus 4
グリグリ動くイラストを回転させて復元させるタイプのパズルゲームで、後半につれて分割数がとんでもない事になって難易度が跳ね上がるのですが、実はスキルツリーが実装されていてパズルの一部を自動解決することができて、これがまた変に爽快感があるのです。
2023年1月9日 モン娘ぐらでぃえーた
ギフトとして頂きましたがモンスター娘あんまり得意じゃないんですよね……。
2023年1月9日 Placid Plastic Duck Simulator
ぷかぷかします。
2023年1月14日 风帆纪元 Sailing Era
bilibili が大航海時代を作るとこんなにリッチなビジュアルになるということで、今後も中国のゲーム業界の動向からは目が離せません。
ゲーム自体はクエストをひたすら消化していかないと行動範囲を広げる事が出来なくなっていて、もう少しフリープレイというかオープンワールドっぽい体験が出来たら真に素晴らしい作品になれたのかなーと思います。
2023年1月25日 A Space for the Unbound
インドネシア発のセカイ系青春2Dアドベンチャーということでマストバイではあるんですが、セカイ系なお気持ちに浸りたい瞬間まで大切に抱えておこうと思います。
2023年1月28日 Dead Space
俺たちの青春がリメイクで帰ってくるということで、期待通りのものをこれでもかと満喫する事が出来ました。
かつてはハードすぎるゴア表現がネックで日本で発売できなかったタイトルがリメイクで積極的に日本展開をしていた点が印象的でした。大本命の Dead Space 2 のリメイクを永遠に待ち続けることでしょう。
2023年1月31日 EL NE RUE
『TAKANARIA』を代表とした廃墟島てくてくシミュレーターシリーズの新作です。うろうろして栄光へと向かう事が出来ます。
個人的には前作の主人公のほうが、過去の文明に対する畏敬の念を感じられて好みではありました。
2023年2月10日 Love Love School Days
追いかけられながら探索するタイプのホラーっぽいタイトルは苦手だなあということを再確認する事が出来ました。
2023年2月16日 台北大空襲
1945年の日本統治時代の台湾に対して行われた連合国軍による空襲を題材とした作品で、このような題材のゲームを発表することが出来る現在のインディーゲーム業界に対しての信頼感は非常に高まったと思います。
それはそうと作中では雑に食糧も酒も調味料も手に入るので、本当に困窮してますか……?みたいな気持ちにはなりました。
2023年2月21日 Atomic Heart
スキルや装備の拡張をロールバックすると全資材が回収できるおかげで非常に自由なプレイスタイルが許されているこのタイトルは、異常に長いエレベーターとストーリーが盛り上がりに欠ける点を除けば文句のつけようの無い作品に仕上がったと思います。
2023年2月21日 Flashback
素晴らしいビジュアルとミニマルながらも筋の通ったテーマをゲームとして落とし込んだ『サンセット・ルート』を開発した Renka 氏の新作ということでお布施的に買いました。
最小限の実装でリリースしては今後のアップデートを約束する実験的なスタイルが気に入っているので、購入して寝かせてからプレイする事になると思います。
2023年3月2日 ふりかけ☆スペイシー
ありとあらゆるグレーなパロディネタとアッパー系を鼻でスニッフしながら作ったようなノベルゲームで、人生で二度と思い出すことはないと思っていた『TOKYO魔迷奴 ~東京マーメイド~』という作品を久々に想起しました。
理知的な人が本気でハチャメチャをやってやるという気概が画面の隅々から伝わってくる作品に出会える機会は非常に貴重なので、登場人物紹介の「体育会系スポ魂で水を飲むとキレる。」という一文を見てピンと来た人は是非ともプレイすべきでしょう。DLC も楽しみです。
以下は『TOKYO魔迷奴 ~東京マーメイド~』の参考画像です。
2023年3月7日 The Finals
古き良き「ゲームっぽさ」をそのままに e-sports 要素を強く押し出したコンセプトは非常にビビッドでしたが、競技シーンが盛り上がるイメージが今ひとつ想像出来ないこの感じは一体なんなんでしょうね……
2023年3月8日 q.u.q.
赤と黒と白とフラクタルの退廃的なビジュアルが特徴のノベルゲームで、抽象的な世界を舞台にしたゲームは日本のフリーゲーム界隈に多い印象ですが、Steam でこのようなタイトルが出て来た事を我々は諸手を挙げて歓迎すべきでしょう。
2023年3月19日 Planet Zoo
誰だって自分だけの動物園を作ってもいい。そういう権利は存在する。
2023年3月24日 A TAVERN FOR TEA
あの有名なトランスジェンダー温泉旅行ノベルゲーム『one night, hot springs』を開発した npckc 氏の新作で、350円でキュートなビジュアルのファンタジックなハーブティー屋さんの小ぶりの物語を楽しむことが出来ます。
2023年3月25日 FAKE HEART
やたらと動くビジュアルが特徴的な韓国発のミステリアスなノベルゲームで、童話好きにはたまらないものがあると思います。
2023年4月4日 Cats Organized Neatly
猫パズルやね。
2023年4月12日 Wildfrost
2023年のデッキ構築型戦略ゲームオブジイヤーを挙げるとしたら間違いなく本作です。
能力の組み合わせと運によって辛うじて攻略可能なハードな難易度や戦略性の広さはさることながら、ピッとカードを投げたら愉快な音を立てながらサクサクと盤面が動く爽快感は目を見張る物があり、雪国という舞台設定や敵味方のビジュアルがそれを更に引き立てる。
メインビジュアルの可愛らしい女の子が作中に一切登場しない点を除けば、完璧な世界観の作り込みだと思います。
2023年4月14日 Boundary
『Shattered Horizon』を初めてプレイした頃から宇宙空間FPSというジャンルにずっと夢を抱いていて、そしてずっと裏切られ続けているんですが、この呪いは無重力空間という環境がいかに人類にとって過酷なものであるかの証明であり、デベロッパーはきっと誇りに思って良いものなのだと思う。
2023年4月21日 Volcano Princess
こんなに豪華なビジュアルのプリンセスメーカーライクなタイトルが中国のインディーゲーム業界から生まれ、そして CV に中原麻衣さんを引っ提げて日本市場に殴り込みに来たことに感謝と祝福の念を心より述べたいと思います。
育成シミュレーターとしての魅力もさることながら、ゲーム内の戦闘システムや各種ミニゲームの多様さからも開発者の熱意をひしひしと感じることが出来ます。でも森と路地裏は同じ戦闘システムでまとめたほうがシンプルで良かったと思う。それくらいしかケチのつけようがない。
2023年5月11日 Idol Showdown
カバー株式会社が自社IPを活用した二次創作作品の許容に非常に寛容どころか積極的な姿勢すら見せている様は本当に素晴らしい事だと思います。
2023年5月27日 Planet of Lana
スター・ウォーズの砂漠の惑星の田舎みたいなところの少年として人攫いの超常現象を追いかけたり追いかけられたりする横スクロールアクションです。いかにも古き良きインディーゲームという感じで好感触でした。
2023年6月2日 Street Fighter 6
ガラパゴス化が止まらない格ゲー業界において、モダンモードの実装という一つの偉大な革命が実現されて、TGA のアクセシビリティ賞をかっさらうと予想してましたが案外そんなことはなかったですね。
ケンとかいう強キャラに甘んじているのがちょっとだけ恥ずかしく感じているので、まことがプレイアブルキャラクターとして実装される日を待っています。
2023年6月11日 Steam Engine Simulator
非常に良く出来た蒸気機関のシミュレーションが出来ます。ただ、本当にそれだけです。
2023年6月14日 Only Up!
何かと話題が尽きなかった本作ですが、登山ゲームとしての登頂のカタルシスが非常に良くデザインされていたと思います。
2023年6月27日 Endless Monday: Dreams and Deadlines
「労働とかいう闇」という搾りカスみたいなテーマと美少女の組み合わせをどう受け止めるかは貴方次第だと思います。
2023年6月30日 Tetrageddon Games
マジで記憶がない。なにこれ????
2023年7月21日 STONKS-9800: Stock Market Simulator
バブル期の日本を舞台にした株式市場シミュレーターで、まあ運ゲーなんですけど、配当金で稼ぐのか株価の上下で稼ぐのかスタートアップに投資して稼ぐのか、金を増やす為の選択肢を考える事が出来るのは楽しかった一方で、経営者と投資家のコネクションや不動産投資などの興味深い要素は中途半端な実装で終わっており、アーリーアクセスのタイトルということもあって積極的にアップデートが行われているので今後の成長が楽しみです。
2023年7月23日 どこかで見た“あのゲー”ムたちを棒人間でつくってみたけれど、果たしてあなたはクリアできるのか?
コンセプトの話題性は一旦置いといて、「なんとなく見たことあるゲームを多く実装すればするほどチュートリアルが増えてしまい、全体の半分程度はプレイするに値しないステージになってしまう」という課題と真剣に向き合ってほしいという気持ちはあります。
2023年7月24日 将軍 対決
デッキ構築型っぽいターン制ストラテジーで、去年絶賛した『Alina of the Arena』の横スクロール版という感じで、手応えは非常に良かったです。
2023年8月2日 イハナシの魔女
新海誠作品みたいな感動の仕方が出来るノベルゲームですと言うとチャチな泣きゲーのように見えるけど、全体的なチョケ方が非常に心地よく、沖縄の離島で保護者無しの限界サバイバルという滑り出しのユニークさが作品全体の雰囲気をうまく整えていた非常に良い作品だったと思います。
こういうそんなに重たいテーマを扱わずにほどほどに面白くてさっぱりとしたノベルゲームで泣いてる瞬間が一番気持ちいい。魂の洗濯みたいなものだ。
2023年8月7日 Bots Are Stupid
ロボットにコマンドを設定して横スクロールのステージをクリアするゲームで、実はそんなにプレイしてないです。
2023年8月7日 Thronefall
防衛型ストラテジーゲームにハマることは少ないのだけれど、本作のミニマルながらも強い一貫性を感じるルフトハンザ航空みたいなドイツっぽいデザイン、ミニマルな実装、完璧な難易度調整のバランスの良さには惚れ込まざるを負えなかったです。
マジで何億回でも遊べます。
2023年8月7日 春待ちトロイダル
ドット絵かわいいなーって思って買ったんでしょうね。未プレイです。
2023年8月11日 Sengoku Dynasty
ジャパニーズ戦国サバイバルゲームです。
追放者たちが身を寄せ合って村を作るみたいな事はあったかもしれないねという感じだが、これが戦闘に繋がるイメージはあまり無いと思います。どのように進化するのか、いつか振り返ってみても良いかもしれないですね。
2023年8月19日 ベオグラードメトロの子供たち
お前みたいなオタクにはたまらん作品だぞと人に言われて買いましたが、ベオグラードってセルビア共和国の首都だっけ、全然知らないな、ええと前身はセルビア・モンテネグロで、その前はユーゴスラビア連邦共和国で、ユーゴスラビア紛争というのがあって……と Wikipedia を読み耽っていたら満足してしまって未プレイです。
未だに GeoGuessr でセルビアの国当てに自信がないので、国当てが出来るようになったらプレイします。
2023年8月24日 ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON Standard Edition
今更何も言うことはないでしょう。ありがとうフロムソフトウェア。
2023年9月2日 The PenguinGame 2 -Lies of Penguin-
フロムソフトウェアがペンギンになったらこうなります。
2023年9月3日 The Cosmic Wheel Sisterhood
サイバーパンクバーテンダーアドベンチャー風脳みそ陶芸ゲームこと『Red Strings Club』の開発元の新作はクトゥルフウィッチ占い師アドベンチャーで、彼らはあいも変わらず運命とその一過性をどのようにゲーム体験として表現するかに苦心しており、そしてその試みは本作で遂にピタリと完成したように思える。
この作品を客観的にレビューするのは非常に困難な仕事だと思う。ぜひともプレイして、どのような運命を辿るかを体験してほしい。
2023年9月4日 Demon Lord Reincarnation
非常に渋くてハードコアなダンジョン探索 RPG で、日本語字幕がリリースされたのはほとんど奇跡に近い。
2023年9月6日 Starfield
みんな色々思う所はあると思うが、少なくとも自分はほとんど惑星探索を行わないまま一周目を終えてしまいました。それでおしまいです。
2023年9月22日 Fading Afternoon
お勤めご苦労さまですから始まる斜陽ヤクザ事務所生活。ちょっと異常なリアリティの日本が再現されているところは流石『The friends of Ringo Ishikawa』の開発元の腕の見せどころだったと思う。
主人公は壮年で肺を患っているヤクザで、ゲームが始まってから体力ゲージの上限が回復することは一度もない。ただひたすらに喧嘩と入院を繰り返して寿命を削る事となる。非常にシビアなアプローチながらも、他事務所にシマを奪われきったヤクザが命を削ってシマを取り返すしか主人公の物悲しさを的確に表現することに成功している。
このタイトルを未だにクリア出来ていない事に悔しさを感じてはいるが、むしろクリアできずに消え行く方がテーマに沿っているのではないか、クリアなんて無いのではないかとまで思い始めている。
2023年9月28日 Crime Scene Cleaner
『PowerWash Simulator』と『Viscera Cleanup Detail』を組み合わせたら最高のお掃除シミュレーターが生まれるに違いないという考えは間違いなく真実だ。テストプレイヤーとして参加したので、次はアーリーアクセスを期待したい。
2023年10月1日 Definitely Not Fried Chicken
シムシティみたいな感じで遊べるフライドチキン屋さん兼薬物工場の経営シミュレーター。思ってた以上に細かく作り込めるっぽいので日本語版がサポートされたらもう一度挑戦したいと思っています。
2023年10月25日 Laika: Aged Through Blood
Lian さんから頂いた横スクロールバイクガンシューティングアクションで、BGM の西部劇感だけでグッと来るものがある上に、トライアンドエラー前提の歯ごたえのあるガンアクションは、特に真新しいものは感じないけれども何物にも代えがたいやり応えを提供してくれる。
自分は全ステージと全ボス倒したと思うんだけど未だにサブクエストもメインクエストも終わってないっぽくて、そこだけがちょっと俺は怖いです。
2023年10月27日 完璧な一日
中国の小学生を体験出来るループものっぽい。オタクに媚びないデザインにピンと来たのでとりあえず買っておきました。
2023年11月1日 Jusant
『Life is Strange』シリーズを作った DON’T NOD の新作は意外にも登山ゲーだった。
あのビジュアルでクソ雄大な山を縦横無尽に駆け回りながら登り詰めていけるゲームがあるときっとそれは素晴らしく、その通りの作品になっています。
日本に向けてはほぼマーケティングしてないっぽかったので、見逃している人も多いかもしれない。5時間くらいで遊べる良いタイトルです。
2023年11月14日 Microcivilization
クッキークリッカーと Civilization をかけ合わせたようなタイトルで、蛮族との戦闘や大火災に備えてリソースを割り振らないと簡単に文明が滅びてしまうので、クッキークリッカーだけだと物足りない人にちょうど良いと思います。
周回でどんどん文明が解禁されるっぽさがあるけれど、毎回同じようなプレイングになるから周回する気になれないのが玉に瑕。
2023年11月14日 Buried
埋葬済みの棺桶の中で目覚めるタイプの脱出ゲーム。ハロウィン向けに作られた作品なので、あまりちゃんとした設定などは求めないほうが良い。
2023年11月14日 Install Fee Tycoon
Unity を馬鹿にする用のクッキークリッカーです。
2023年11月14日 Call of Duty®: Modern Warfare® III
Warzone が成功しているという考えはマルチプレイにおいては正しいのかもしれないが、シングルのキャンペーンにおいては間違った思い込みである事がはっきりとわかりました。
ゾンビモードやマルチプレイの評判は良いらしいですが、僕は古い CoD を愛好している老人だからキャンペーンの出来が悪いとオマケのマルチプレイなんて到底遊ぶ気にはなれませんでした。
2023年11月17日 ヒラヒラヒヒル
昨年の僕の GOTY が『BLACK SHEEP TOWN』だったのに続き、2023年の僕の GOTY は『ヒラヒラヒヒル』になりました。シナリオライターの瀬戸口廉也さんおめでとうございます。
現実世界でも大して明確な解決策が存在していないような、死とか認知症とか精神疾患とか、そういう課題を全部ひとつに詰め込んだ病を作ってはそれを取り巻く社会の目や家族関係の変化や本人の認知の歪みなど、頭が痛くなるような問題をこれでもかと丁寧に描写する手腕にはただただ唸る他にありません。
2023年11月20日 The Talos Principle 2
3大3Dパズルゲームといえば『Portal』シリーズと『The Witness』とこの『The Talos Principal 』シリーズなわけですが、遂に新作がリリースされました。
前作を上回るボリュームのパズルギミックに頭を抱えながら広大なマップを馬鹿みたいに入念に探索しまくりましょう。
2023年11月22日 Cyberpunk 2077
リリース当初はバグが多すぎて厳しい評価を下されがちだった本作ですが、どうやらバグらしいバグがほぼ解消して DLC もめちゃくちゃおもろいとのことでその内やります。